キャリアリンクへの転職を検討しているけれど、「年収はどのくらい?」「『やばい』って噂は本当?」といった疑問や不安を抱えていませんか?
ネット上にはさまざまな情報が溢れていますが、どれが本当の情報なのか見極めるのは難しいものです。この記事では、キャリアリンク株式会社の年収、働きがい、そしてネガティブな評判の真相について、有価証券報告書などの公式データと、実際に働く社員のリアルな口コミを基に徹底的に解説します。
この記事を最後まで読めば、キャリアリンクの実態を客観的に理解し、あなたにとって最適なキャリアの選択ができるようになります。転職活動で後悔しないために、ぜひ参考にしてください。
キャリアリンクの主な事業内容
キャリアリンク株式会社は、企業の業務効率化を支援する人材サービス企業です。事業の柱は大きく分けて3つあります。
- BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)関連事業
企業の業務プロセスの一部または全部を、設計から運用まで一括で請け負うサービスです。特に、官公庁や大手企業向けの事務処理センターやコンタクトセンターの運営に強みを持っており、キャリアリンクの主力事業となっています。 - CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)関連事業
顧客との関係性を管理・強化するためのコールセンターやコンタクトセンターの構築・運営を支援する事業です。顧客対応の品質向上が求められる現代において、重要な役割を担っています。 - 一般事務派遣事業
オフィスワークを中心とした人材を、必要なスキルや期間に応じて企業に派遣するサービスです。多くの人がイメージする「人材派遣」がこれにあたります。
これらの事業を通じて、クライアント企業の生産性向上や業務負担の軽減に貢献しています。特に、大量の事務処理を正確かつ効率的に行うBPOの分野で高い実績とノウハウを蓄積しているのが特徴です。
会社概要と企業規模
キャリアリンクは、1996年に設立された歴史のある企業です。東京証券取引所の最上位市場である「東証プライム」に上場しており、社会的な信用度と安定した経営基盤を持っていることがうかがえます。
項目 | 内容 |
---|---|
会社名 | キャリアリンク株式会社 (Careerlink Co.,Ltd.) |
設立 | 1996年10月1日 |
本社所在地 | 東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビルディング33階 |
代表者 | 代表取締役社長 成澤 素明 |
資本金 | 3億8,590万円(2023年9月30日現在) |
上場市場 | 東京証券取引所 プライム市場 |
従業員数 | 連結:9,552名/単体:1,075名(2023年9月30日現在) |
事業拠点 | 本社(東京)、大阪、札幌、仙台、名古屋、福岡など全国主要都市 |
公式サイト | https://www.careerlink.co.jp/ |
従業員数は連結ベースで1万名に迫る規模であり、全国に拠点を展開していることからも、企業としての安定性が高いと言えるでしょう。
キャリアリンクの年収を徹底解説|平均はいくら?
転職を考える上で、最も気になるのが「年収」ではないでしょうか。ここでは、キャリアリンクの年収について、公式データや口コミ情報を基に、さまざまな角度から詳しく見ていきます。
キャリアリンク全体の平均年収と推移
キャリアリンクが公開している有価証券報告書によると、2023年3月期における従業員の平均年間給与は470.9万円です。
これは、国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」による日本の平均給与458万円と比較すると、ほぼ同等の水準です。
年度 | 平均年間給与 |
---|---|
2021年3月期 | 473.7万円 |
2022年3月期 | 468.9万円 |
2023年3月期 | 470.9万円 |
(出典:キャリアリンク株式会社 有価証券報告書)
近年の推移を見ても、約470万円前後で安定しています。ただし、この金額はあくまで全従業員の平均値です。総合職、一般職、契約社員など雇用形態や職種、年齢、役職によって実際の給与は大きく異なるため、あくまで一つの目安として捉えましょう。
【年代別】20代・30代・40代の年収モデル
口コミサイトなどの情報を参考にすると、年代別の年収モデルは以下のようになります。
- 20代:300万円 〜 450万円
- 新卒や第二新卒など、ポテンシャル採用が多い年代。経験を積みながら、まずは平均的な年収を目指すフェーズです。
- 30代:400万円 〜 550万円
- リーダーやサブマネージャーなど、役職に就く人が増え始める年代。実績や役職に応じて、年収の差が開き始めます。
- 40代:500万円 〜 650万円以上
- マネージャーや部長クラスなどの管理職になると、600万円以上の年収も十分に可能です。管理職としての評価が年収を大きく左右します。
30代以降は、役職に就けるかどうかが年収アップの大きな鍵となるようです。
【職種別】営業・コーディネーター・事務の年収レンジ
職種によっても年収は大きく異なります。
- 営業職:450万円 〜 700万円
- BPO案件などを獲得する法人営業が中心です。会社の売上に直結するため、成果に応じたインセンティブ(報奨金)が支給されることもあり、他の職種より年収が高くなる傾向があります。
- コーディネーター・本社管理部門:400万円 〜 600万円
- 派遣スタッフとクライアント企業を繋ぐコーディネーターや、人事・総務・経理といった本社の専門職がこのレンジにあたります。
- 一般事務・オペレーター職:300万円 〜 450万円
- クライアント先に常駐して働く事務スタッフや、コールセンターのオペレーターなどが中心です。未経験から始めやすい一方、年収は控えめになる傾向があります。
希望する職種がどの程度の年収レンジなのかを把握し、自身のキャリアプランと照らし合わせることが重要です。
給与体系と評価制度
キャリアリンクの給与体系は、「月給(基本給+各種手当)+ 賞与(年2回)」で構成されています。
口コミを見ると、「残業代はきちんと全額支給される」という声が多く、サービス残業の心配は少ないようです。
評価制度については、半期に一度、上長と面談の上で目標を設定し、その達成度合いによって賞与の額や昇給・昇格が決まる仕組みが採用されています。ただし、「評価基準が曖昧で、どうすれば評価が上がるのか分かりにくい」「昇給額が少ない」といった声も一部で見られるため、評価の納得感については配属部署や上司によって差がある可能性があります。
同業他社(パソナ・パーソル等)との年収比較
人材サービス業界の同業他社と年収を比較してみましょう。
会社名 | 平均年収 |
---|---|
キャリアリンク | 約471万円 |
パーソルホールディングス | 約729万円 |
パソナグループ | 約634万円 |
スタッフサービス・ホールディングス | 約479万円 |
テクノプロ・ホールディングス | 約596万円 |
(※各社有価証券報告書(2023年)より。ホールディングスは持株会社の平均年収)
業界最大手のパーソルやパソナと比較すると、キャリアリンクの年収水準は見劣りするかもしれません。これは、キャリアリンクがBPOや事務領域に特化しているのに対し、大手はITエンジニア派遣やコンサルティングなど、より単価の高い事業を展開していることも影響していると考えられます。
同業の中でも、事業内容が近いスタッフサービスとは同水準です。このことから、キャリアリンクの年収は「業界大手と比較すると低いが、事業領域が近い企業とは同水準」と位置づけるのが妥当でしょう。
キャリアリンクは「やばい」と言われる5つの理由と真相
転職サイトや検索エンジンで「キャリアリンク」と入力すると、「やばい」「ブラック」といったネガティブなキーワードが表示されることがあります。これは一体なぜなのでしょうか。ここでは、「やばい」と言われる主な理由を5つに分け、その真相をデータと口コミから探っていきます。
理由1:年収が低い・上がらないという噂
これは、前述の年収比較からも一定の事実を含んでいると言えます。日本の平均給与と同水準ではあるものの、人材業界の大手企業を目指す人や、高い給与水準を第一に考える人にとっては「低い」と感じられるでしょう。
また、口コミでは以下のような声が見られます。
- 「昇給額が年間で数千円程度だった」
- 「役職に就かない限り、大幅な年収アップは難しい」
- 「評価が良くても、賞与への反映が少ないと感じる」
これらの声から、「年収が上がりにくい」という不満が「やばい」という評判に繋がっていると考えられます。
理由2:労働環境がブラックで激務という噂
「激務で残業が多い」という噂については、「部署や配属される案件、時期による」というのが実態のようです。
- 忙しい傾向にある部署・時期
- 官公庁案件の繁忙期(年度末や確定申告時期など)
- 新規プロジェクトの立ち上げ期
- 一部の営業部門
- 落ち着いている傾向にある部署
- ルーティン業務が中心の常駐先
- 本社の管理部門(繁忙期を除く)
口コミでは、「残業は月10時間以下で、プライベートと両立しやすい」「有給休暇は非常に取りやすい雰囲気」といったポジティブな声も多数見られます。全社的にブラックであるというよりは、配属先によって労働環境に大きな差があると考えるのが適切です。
理由3:離職率が高く人の入れ替わりが激しいという噂
キャリアリンクは公式な離職率を公表していません。しかし、口コミサイトでは「人の入れ替わりは多い方だと感じる」「若手が数年で辞めていくケースが目立つ」といった意見が見られます。
主な退職理由として挙げられているのは、やはり「給与への不満」と「今後のキャリアアップへの不安」です。キャリアリンクで事務スキルや社会人としての基礎を身につけた後、より専門性の高い仕事や待遇の良い会社へ転職していく、というキャリアパスを歩む若手社員が一定数いるようです。
ただし、BPOや人材派遣業界自体が、業界全体として人の流動性が高い傾向にあります。そのため、キャリアリンクだけが突出して離職率が高いとまでは断定できません。
理由4:将来性がない・成長できないという噂
この噂は、「会社の将来性」と「個人の成長」の2つの側面から考える必要があります。
- 会社の将来性:BPO市場は、企業の業務効率化や人手不足を背景に拡大傾向にあります。特に官公庁からの安定した受注基盤を持つキャリアリンクの事業は安定的であり、会社の将来性は高いと言えるでしょう。
- 個人の成長:「成長できない」という声は、こちらの側面に関するものです。担当する業務が定型的な事務作業やオペレーター業務の場合、「誰にでもできる仕事で、専門的なスキルが身につかない」と感じてしまうことがあるようです。
キャリアアップを目指すには、リーダーやマネジメントのポジションを目指したり、社内公募制度を利用してキャリアチェンジを図ったりと、自ら成長機会を創出していく主体的な姿勢が求められます。
理由5:配属先による環境格差(常駐先ガチャ)が大きい
これはBPO・人材派遣事業を主力とする企業の宿命とも言える問題で、「配属先ガチャ」と俗に呼ばれるものです。
キャリアリンクの社員の多くは、自社オフィスではなくクライアント企業に常駐して勤務します。そのため、
- 勤務地、通勤時間
- 職場の人間関係
- 業務内容、求められるスキル
- 残業時間、休みの取りやすさ
といった労働環境のすべてが、どのプロジェクト(配属先)にアサインされるかによって大きく左右されます。
人間関係が良く、定時で帰れる快適な職場に当たることもあれば、業務量が多く、厳しい環境の現場に配属されるリスクもゼロではありません。この自分ではコントロールできない不確実性が、「やばい」と言われる大きな要因の一つになっています。
キャリアリンクのリアルな評判・口コミを分析
ここでは、実際にキャリアリンクで働いた経験のある人たちのリアルな声を、「良い評判」と「悪い評判」に分けてご紹介します。
良い評判・口コミ|仕事のやりがい・社風
- 人柄・社風について
「穏やかで優しい人が多く、人間関係で悩むことは少なかったです。ガツガツした雰囲気は無く、協力し合う文化があります。」
「コンプライアンス意識が非常に高く、ハラスメントなどへの対策もしっかりしていると感じます。」 - 働きやすさ・福利厚生について
「産休・育休の取得実績が豊富で、復帰後も時短勤務などで柔軟に対応してもらえます。女性にとっては非常に働きやすい環境です。」
「有給休暇は基本的に希望通りに取れます。配属先にもよりますが、ワークライフバランスは調整しやすい方だと思います。」 - 仕事のやりがいについて
「官公庁の案件など、社会貢献性の高い仕事に携われることにやりがいを感じます。」
「未経験から入社しましたが、研修制度がしっかりしていたので安心して業務を始めることができました。」
「人の良さ」「穏やかな社風」「女性の働きやすさ」といった点が、ポジティブな評判として多く挙げられています。安定した環境でコツコツと働きたい人にとっては、魅力的な職場と言えそうです。
悪い評判・口コミ|給与・キャリアパスへの不満
- 給与・評価について
「仕事内容や責任の重さを考えると、給与は見合っていないと感じます。昇給も微々たるもので、モチベーション維持が難しい。」
「評価制度はあるものの、結局は年功序列の風潮が強く、若手が大きく評価されることは稀です。」 - キャリアパス・スキルアップについて
「ルーティンワークが多く、数年経っても専門的なスキルが身についた実感がない。将来が不安になり退職を決意しました。」
「キャリアパスが不明確。現場のリーダー以上を目指す道しかなく、選択肢が少ないと感じます。」 - 配属先について
「配属先によって環境が天国と地獄ほど違う。良い場所に当たればラッキーだが、そうでなかった時のフォローは手薄い。」
やはり「給与水準」と「キャリアの将来性」に関するネガティブな意見が中心です。高い専門性や高年収を求める人にとっては、ミスマッチが起こりやすい環境である可能性がうかがえます。
キャリアリンクで働くメリット・デメリット
これまでの情報をまとめ、キャリアリンクで働くことのメリットとデメリットを整理します。
メリット:安定基盤・未経験からの挑戦しやすさ
- ① 安定した経営基盤
東証プライム上場企業であり、官公庁という安定したクライアントからの受注が多いため、会社の経営は非常に安定しています。リストラなどの心配が少なく、安心して長く働ける基盤があります。 - ② 未経験からオフィスワークに挑戦できる
事務職やコールセンター業務など、未経験者を歓迎する求人が豊富です。ビジネスマナーやPCスキルを基礎から学べる研修制度も整っているため、オフィスワークのキャリアをスタートしたい人には最適な環境です。 - ③ ワークライフバランスを保ちやすい
配属先にもよりますが、全社的に残業を減らす意識が高く、有給休暇も取得しやすい傾向にあります。産休・育休制度も整っているため、ライフイベントと仕事を両立させたい人にとって大きなメリットです。
デメリット:給与水準・キャリアの専門性
- ① 給与水準が業界内で高くない
日本の平均年収と同水準ではあるものの、人材業界の大手他社と比較すると見劣りします。給与を最優先に考える人には向いていません。 - ② 専門的なスキルが身につきにくい可能性がある
担当する業務によっては、定型的な作業が中心となり、他社でも通用するような市場価値の高い専門スキルを身につけるのが難しい場合があります。 - ③ キャリアが配属先に大きく依存する
「配属先ガチャ」の問題です。どのような環境で、どのような仕事をするかが自分で選べないため、キャリアプランを描きにくい側面があります。
キャリアリンクへの転職が向いている人・向いていない人
最後に、これまでの分析を踏まえて、どのような人がキャリアリンクに向いているのか、逆に向いていないのかをまとめます。
向いている人の特徴
- 安定した企業で長く働きたい人
- ワークライフバランスを重視し、プライベートも大切にしたい人
- 未経験から事務職やオフィスワークのキャリアを始めたい人
- 穏やかな人間関係の職場で、コツコツと仕事を進めたい人
- 社会貢献性の高い仕事にやりがいを感じる人
これらの特徴に当てはまる人にとって、キャリアリンクは満足度の高い職場になる可能性が高いでしょう。
向いていない人の特徴
- 年収を第一に考え、若いうちから高収入を目指したい人
- 専門性を高めて、市場価値の高いスキルを身につけたい人
- 裁量権を持って、主体的にバリバリと仕事を進めたい人
- 明確なキャリアプランがあり、その通りにステップアップしたい人
- 配属先によって環境が変わることにストレスを感じる人
もしあなたがこれらの特徴に当てはまるなら、キャリアリンクへの転職は慎重に検討するか、他の選択肢も視野に入れるべきかもしれません。
まとめ|キャリアリンクの実態を理解し、最適な選択を
この記事では、キャリアリンクの年収や「やばい」と言われる評判の真相について、さまざまな角度から解説してきました。
キャリアリンクの年収と評判の要点
- 平均年収:約471万円で、日本の平均と同水準。ただし、人材業界大手と比較すると低め。
- 「やばい」の真相:主な要因は「給与の低さ・上がりにくさ」「キャリアの専門性が身につきにくい懸念」「配属先による環境格差(ガチャ)」の3点。
- 会社の強み:東証プライム上場の安定基盤、未経験からの挑戦しやすさ、部署によっては良好なワークライフバランス。
結論として、キャリアリンクは「ブラック企業」ではなく、「安定しているが、高年収や急成長は望みにくい会社」と言えるでしょう。良い会社か悪い会社かは、あなたが仕事に何を求めるかによって評価が大きく変わります。
後悔しないために|転職エージェントの活用
この記事でキャリアリンクの全体像は掴めたかと思いますが、個別の部署の雰囲気や、現在募集中のポジションの具体的な労働環境など、さらに詳しい情報を知りたい場合もあるでしょう。
そのような場合は、転職エージェントを活用することを強くおすすめします。
転職エージェントは、企業の内部事情に詳しいため、
- 募集中のポジションの残業時間の実態
- 配属先のチームの雰囲気
- 過去の面接での質問傾向と対策
- あなたの経歴に合った年収交渉
など、個人では得られない貴重な情報を提供してくれます。相談は無料ですので、キャリアリンクへの転職を少しでも考えているなら、まずは複数の転職エージェントに登録し、キャリアアドバイザーに相談してみることから始めましょう。客観的な視点からのアドバイスをもらうことで、後悔のない、最適なキャリア選択ができるはずです。
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